ナカノブひとりぼっち

(日常はあっけなくデストロイされちまった!)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ハードがソフトに作用する:デバイスの過渡期に存在する僕ら

そういえば、映画を映画館で久々に見た気がする。三ヶ月ぶりぐらいか。
映画館がかつては日本の娯楽の中心だったことを考えれば、現在の日本の映画界の状況というのはどういうものなんだろうか?映画業界の人に聞いてみたいものだな。

さて。
日本における映画界は、テレビが完全に家庭に普及する前ぐらいの時代に黄金期を迎えていた。そして、ご存知の通り、テレビの普及によって娯楽の中心の座はテレビに移ってしまったのだ、が。

この現象を、多くの人は単に競合するメディアがあると、単位あたりのコストの低いほうに流れたのだ、と単純に考えているフシがある気がする。だが、私はそれだけが問題ではないと考えている。

おそらく、当時映画界がテレビに娯楽の中心の座を明け渡さざるを得なかったのは…当時の映画が内容として『面白くなくなっていた』からではないだろうか。

そもそもよく言われる映画の黄金時代、てなものの言い方は単に日本の映画の興行収入が高かった時代を指していわれる(このあたり、人によって定義に差があるようだが…多くの場合は昭和30年代あたりだろうか?)。特に内容の質が最も高かったとか、そういう面を指して呼ばれる時代の評価ではないわけだ。

ここで、例えば一年当たりの映画興行収入が最も高かったいうことは、単純に考えればたくさんの映画を人は見ていたということだ。大抵の人は映画を何度も見ることは無いから(多くのリピーターの出るような映画というのはあまり当時多いものではなかった)、すなわちたくさんの本数の映画が消費されていたということになる。

たくさんの本数の映画が消費されていたということは…つまり粗製乱造された映画が市場に入り込む余地があったということだ。事実、この当時の映画は一種の弊害を持っていたように思える。それが安易なストーリー作りだ。

当時の映画はスターに頼る作品(例えば『若大将』シリーズとか、植木等ものとかのような…)やシンプル極まりないストーリーのヤクザ映画(流れのヤクザ者がやってきて娘さんを助けて、土地の悪いヤクザの親分と戦う、みたいなの…基本的にマンネリの時代劇と構造は非常に似ている)などが相当数あった。内容はどう考えてもつまらないような気がするのだが、それでも当時はそこそこの興行収入があったのだ。しかし、テレビの出現で日本映画界は死に体となった。映画と映像メディアという点で競合するテレビというお手軽なメディアは、アクセスしにくいメディアである映画を駆逐した。

映画界が復権したといわれたのはそれから長い間がたって、ここ10年ぐらいのことだろう。面白い日本映画が作られるようになってきた、といわれている。いろいろな要因がこれに関して見出されているが、私が考える最も重大なファクターはシネコン(たくさんのスクリーンを擁する大型の映画館)の出現だ。つまり、映画館の態様の変化というハードの変化がソフトの変化に作用したのだ、と私は主張したい。

映画館はちょっと…ほんの10年ぐらい前まで、一部を除いて、かなり小汚かった…。特に繁華街のそれは薄暗くて狭くて椅子がギシギシいってトイレはびちょびちょだった。私は学生時代かなりの映画好き人間だったので、映画館にはそれなりに足しげく通ったものだったが、大抵の映画館はスクリーンが二枚ぐらいしかなく、ウイスキーをポップコーンで煮しめたような臭いがしたものだった(東映、松竹系は特にそうだった気がする…)。だが、映画館は変わった。シネコンの登場で。大きな資本が投入された映画館はきれいでファッショナブル、そして多くスクリーンを擁していたのだった。

多くのスクリーンを持つ映画館は多様な映画を並行的に上映することを可能にし、映画の内容も多様化することが許容された。マイケル・ムーアの映画が最初に日本に来たときにはその映画はまだミニシアターでの上映だったように記憶している。だが、今公開中の「Sicko」は多くの映画館で公開されている…これには少なからず映画館のキャパシティが関係していると思う。

また、キレイな映画館が増えたことは日頃映画を見に来ない客層の取り込みにつながったという点も指摘できるだろう。映画というメディアに対するアクセスを容易にしたことは、確実に客層を広げる方向に作用したはずだ。それにともなって、ライト層を狙った映画の市場も拡大したと考えてよいだろう。テレビドラマからのスピンアウト作品が増えたのもこれと関連があるだろう。

さて!ここからが本題だ。

私は漫画出版の分野においても同様にハードがソフトに作用するという現象が起こりうると考えている。それは一体どういうことなのか?

…というところで次回に続く。
スポンサーサイト

コメント

いやあなんか長くなってしまった。
映画の話になるとね…

しかし、未だに映画業界って人材募集に関しては閉鎖的なんだな。
調べてみてびっくりしたよ。
GAGAですらそうなのか…

  • 2007/09/07(金) 22:15:28 |
  • URL |
  • ファンの一人 #-
  • [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://magides.blog81.fc2.com/tb.php/125-94cc4d74
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。