ナカノブひとりぼっち

(日常はあっけなくデストロイされちまった!)

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クリスマスイブに贈る怨恨とBL、その坩堝! 虎鉄×ハヤテ小説第?弾なのだ!


まただ。またこの日が来やがった。

『歓喜の前に絶望あり;元プロテスタントは激白する、そして虎鉄×ハヤテへの愛を叫ぶ』
↑これがサブタイトルね。

12月24日。主、イエスのお誕生日。私は昔キリスト教徒だった。プロテスタントだった。今はプロテスタントではない。教会に行かなくなったからだ。もとから無教会派プロテスタントだったのだが。とりあえず私はいまやプロテスタントではないということを前提にして話を進める。

よく言われることだ、曰く『日本人はクリスマスを商業主義化している!元々クリスマスはキリスト教の厳粛な祭日であって商業主義に染まったクリスマスは打破されるべきである。特にアベックは死すべきである』みたいな。主にアベックを形成できなかった人たちから、そういった意見が。私がこの意見に付言するとすれば、別に商業主義化したクリスマスは日本だけの現象ではなく、少なくとも韓国でも同様の現象を見ることができる。もっとも、韓国は日本よりもキリスト教徒が多いのだが。だがその何割かはビジネスに有利だから、という打算的な動機でキリスト教徒になるそうだ。キリスト教の未来はどっちだ…

ふへーん(カソリックとかけた洒落だがぜんぜん面白くない上に分からない人の方が多いかもしれない…)。

前述のクリスマスを呪う意見は主に男性諸氏から発せられたものなのだろうが、腐女子にもやはりクリスマスへの憎悪、怨恨、七転びやつあたりといったものが存在する。特に今年の私はそうだった…大学に今日も今日とて出向いたのだが、振り替え休日なこともあってぜんぜんあたりには人がいやしねえのだった。で、読書室にて顔見知りの人と挨拶したりしたのだが(やっぱり大学に来る人は来るのだ)、なんか本を読んでいると鬱屈した気分が高まって来、今日は早々に切り上げて家に帰ることにした。

…で、家で本読んでたらフツフツと怒りと反逆の情欲が高まってきたのでその塊を以下に記す。早い話がBL小説だ。怒りの産物であるから濃い可能性がある。注意して閲覧すること。

また、他のBLを読もうとする人はカテゴリBLを参照のこと。


(この話は、まだハヤテがナギに雇われる前の話だと思ってくれたまえよ、みんな)

クリスマスだった。主、イエス様がお生まれになった日。教会に出向かれる信心の厚いかたがたがキリエレイソンキリエレイソンと賛美歌をがなり、カップルはまあ早い話がやっちまう日だ。おおよそ信心と金と恋人のいない人には辛い日である。おお、神よ、なぜあなたはこのような苦しみを我らに与えたもうたのか。エロイエロイレマサバクタニ。

ハヤテはクリスマスを過ごしていた。だがそれがなんだというのだ。ハヤテは毒づいた。くそう(注:この『くそう』というのはハヤテの心情を描写したものであって筆者の心情を描写したものではありません、あしからず)。なんだってこんなことになっているんだ…

ハヤテ君は何を毒づいていらっしゃるのか?まずはそれを語ろう。

今、ハヤテ君は安普請中の安普請みたいな板でできた貧相な家に住んでいる。隙間風は容赦なく入り込んできやがる。防寒性だけでなく、防音性も皆無に近いと思ってくれ。どれくらいかっていうと、ハヤテ君の部屋が面している道の向かい側で子猫がかぼそくにゃーにゃー泣いているのが聞こえるぐらい。あるいは30メートル先を走っているバイクの排気音が聞こえるぐらい、あるいは道端でお話していらっしゃりやがる主婦連の皆様のお声が一言一句聞こえるぐらい。せきをしてもひとり、という言葉があるが、ハヤテ君の家で咳をすると家から7メートルぐらい離れたところからでもその音が聞こえるというあけっぴろげな家なのだ。

なぜこんなに詳細に彼の部屋の防音性について記述したか?それは彼が不機嫌になる理由の一端がその防音性の低さにあるからだ。彼は自室で鬱々と本を読んでいた。大岡昇平の『野火』だ。クリスマスなのに。街ではカップルが笑いさざめいているだろうというのに。あるいは暖かい食卓を囲んでいるであろう豊かな人々がいるであろうのに。くそう。恵まれないハヤテ君は思ったね。ちくしょう。何度も思ったね。

しかしやがて彼の心はレイテ島のジャングルに飛び立っていった。小説は彼の心を平穏にしてくれる。たとえそれが悲劇であってもだ。ところが、一つの声が…いや、一つじゃない、いくつもの声が交じり合って一つの不吉な唱和を形成している…そんな一つの唱和が彼の耳に入ってきた。それはなにか。

「…ぅじん…」

なんだろいったい…

「…の…ぅじん…」

こ、これは…

「火のよぅじん…」

その声がはっきりと聞こえるようになり、ハヤテは暫し呆然としていたが急にハヤテはむなしくなってきた。自分は一体何をしているのだ…と。なんで世間じゃクリスマスだとかなんだとかで浮かれてるっちゅうのに自分はこんな貧乏で寒くて(暖房はハヤテ君の家にはない)ひもじくて(ハヤテ君が満足にメシを食っているはずがない)さみしい(ハヤテ君に彼女はいないはずなんだ…たぶん)クリスマスを送っているのだ…そこへ来たこの『火の用心』コール。これが下町ってやつか、人の温かみってやつか、しかしこんなものが人の温かみならそんなもん要りやしねえってんだ、なんでクリスマスイブでも火の用心コールを聞かなきゃなんねえんだよぉ。

彼は冷静さを欠いていた。本来なら火の用心という掛け声は温かみを街の人に与えるものであるはずだった。だが、今の彼はそのような下町っぽさからとにかく逃避したかった。そして、彼はその思いを実行に移そうとしたのだ。

すなわち、書を捨てよ、町へ出よう、そう寺山修司が言ってる通り、町に出ればなにかいいことあるんじゃないか、と彼は飛び出した。街へ!クリスマスイブにきらめく街へ!喧騒のさなかへ!

…といっても、彼には街に繰り出したとしてもすべきことが何も無いのだ。金がない一人の少年にあまりにも世間は厳しい。ああこんなことだったらさっさと風呂に入って寝てりゃよかった…彼はそう思った、だが、彼は成金の老人が金では買えないものを持っていた。

それは、彼の容貌、そして彼の若さ。彼はすばらしいものを持っているのだ。彼がそれに気づかないだけなのだ。でも彼はまだそれに無自覚…

だが、世の中にはいるんだ…そういったすばらしいものを見出す才能に富んだ人っていうのが!そんな人が今どこでなにをしているのであらうか。しかし、そんな人が仮にいたとしても運よくハヤテ君の魅力を見出すことができる場所にいるってことが…

あったのだ。ハヤテ君が街にでて寒そうにぼんやりとしているのを発見した人物…その人は誰あろう彼あろう、我らがヒーロー虎鉄君なのだ!もっとも、これはハヤテ君がナギに雇われる前の話ということであるし二次創作であるので、虎鉄君はその後ふかあく愛するようになるハヤテ君その人を未だ知らないしその後もなんとなくぼんやりとしたイメージを抱いただけではっきりとしたハヤテ君その人を知るには到らなかったとして、まあ続きの話を聞いておくれよ。

虎鉄君は、ハヤテ君が、所在なさそうに、華やかな街の灯りにそぐわないうらびれた服装で、寒さに震えつつぼんやりと立っているのを見て怪訝な目をした。ちょうど虎鉄君は泉さんを家に送る車の手はずを整え、彼女をお屋敷に送りつけたところだった。誰だろう、あの子は…虎鉄は思った。

彼が泉さんと同じ車に乗って屋敷に戻らなかったのにはわけがある。彼女にクリスマスプレゼントを買うためだ。執事から主人へクリスマスプレゼントを買うというのも変かもしれないけれど。でも泉さんも可愛らしい少女であるからたまにはそういった戯れがお好みってことなのだ。

ともあれ、彼はハヤテ君を見かけた。名もまだしらないハヤテ君。同年代と思しきハヤテ君。寒くて震えているハヤテ君。その姿はなんとなく、さびしげで、何か守ってあげたくなるような…あるいは、あとから振り返って考えれば、これは運命なのかもしれない、虎鉄君の嗜好にあったハヤテ君。そんな運命の磁力に導かれて彼はハヤテ君に声をかけてしまったのだった。

「ねえ…君、何してるの?」虎鉄の声に顔を上げたハヤテは未だ見知らぬ虎鉄の顔に少しの警戒の色を見せつつも、答えた。
「別に…ただ、ちょっと街に出かけたくなって…でも、お金もないから何も出来ずにいるんだけど、とりあえず街の雰囲気を楽しんでいるつもりなんだ…」
「つもり、ね…」虎鉄は空を仰いだ。

「じゃあ、頼んでもいいかな…初めて会った人に、しかもいきなりこんなことを頼むのは…
 ちょっとヘンかもしれないけど…
 実は、女の子にクリスマスプレゼントを買わなくちゃいけないんだ」
「恋人?」
「ううん、違うんだ。…説明するとややこしいから説明は省かせてもらうよ…
 で、その女の子に何を買って帰ればいいのかなあ、と悩んでてね。
 女の子が何をもらえば喜ぶのか、知識がなくって…
 で、君は、失礼だけど暇そうだし、同年代のようだ。
 どうだろう、バイトだと思って、一緒に買い物に付き合ってもらえないかな?
 もちろん、お礼はするよ」

暇をもてあましたハヤテにとって、虎鉄の誘いを断る理由は無かった。それに、お礼という言葉にも気を惹くものがあった。
「…いいよ…やろう。どれくらい力になれるかわからないけど」ハヤテは答えた。

…ハヤテを誘った虎鉄の選択眼は優れたものだったというべきだろう。何せハヤテは天然ジゴロ。彼自信にはその自覚は無くても、彼は女心を掴むテクニックを会得していて、プレゼントを選択する才能も当然の如く持ち合わせていたのだ。

さて。虎鉄とハヤテの二人はきらびやかな街の灯りの中に溶け込んでいった。一人だと躊躇してしまうような店も、二人ならその心理的な障壁を乗り越えやすいもので、ずんずんとその中に踏み込んでいけた。そして、クリスマスの街の雰囲気にあてられて、彼らの顔も明るくなっていた。虎鉄は戸惑いがちなプレゼントの購入という任務を楽しく遂行することができることを喜んでいたし、ハヤテも退屈なままのクリスマスをすごさずに済み、また華やかな街の空気に触れることができたことを喜んでいた。店の人々は、ちょっと見には不釣合いそうな二人が品物を仲良く選んでいるのを見て微笑ましく思った。

でも、虎鉄もあまりプレゼント選びに時間をかけてはいられない。お屋敷では泉さんが待っているのだ。楽しかった時間はあっというまに過ぎていき、今日知り合ったばかりのハヤテともお別れしなくてはならない。虎鉄が一つの品物を選び終え、いよいよお別れのときになってしまった…

「じゃあね…今日はどうもありがとう。楽しかったし、お世話になったよ」虎鉄が言った。
「そんな…お世話だなんて…こちらこそ、ありがとう。楽しかったよ」ハヤテは応えた。

「あ、そうだ…君にあげるって言ってたお礼だ」虎鉄はハヤテに気づかれないようにハヤテへのプレゼントも既に入手していたのだ。そんなことができるのはやっぱり執事には不可能がないからだね。
「はい、これ」虎鉄が取り出したものは…クッキーだった。

「自分のお金で買ったから大したものが買えないのが残念なんだけど…
 今日、君はもうケーキは食べた?」
ハヤテは首を横に振った。ケーキも食えなかったから街に出てきたのだ。
「あ…ありがとう…大事にするよ…」ハヤテはそういえばクリスマスプレゼントなんてもらったことがなかったことに気がついた。
「いや、大事にするんじゃなくてさっさと食べないと傷むよ…」虎鉄がつっこんだけれども。

二人は別れた。それぞれの帰る場所に。
彼らは決して豊かではなかったけれども、今日、クリスマスイブを楽しく過ごしたといえるのではないだろうか。

そして、私(これを書いてる私ね)も何か不思議に心が穏やかになっていることに、今、気づいた。殺伐とした世の中への怨恨の感情がBL小説を紡ぐことでいつしか癒されていたのだ…

まだあと30分ばかしクリスマスイブが残ってやがる。まだ11時半だからね。もう、何も大したことはできやしないだろうけれど、クリスマスイブの空気でも吸ってやろうかな…

ともあれ、巷の人々に幸あれかし。主は来ませり。

メリー・クリスマス!
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テーマ:ハヤテのごとく! - ジャンル:アニメ・コミック

コメント

BL小説を書くことで精神的な癒しがもたらされるなんて、
もうなんだかBLの奇跡ですね。
主は来ませり。

  • 2008/01/08(火) 00:06:02 |
  • URL |
  • e-co #-
  • [ 編集]

自分の文章をもう一度読むとなんじゃこりゃってことがよくあるけど、この文章はなんじゃこりゃ指数が高いな。

  • 2008/01/27(日) 23:06:04 |
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