ナカノブひとりぼっち

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ロボットと結婚することは法律上可能か 第3回 ~ロボットと人権~

前回までの内容:

ハヤテのごとく!に登場するえらいこと優秀な執事ロボット・13号。
彼が仮に人間的な愛の心情に目覚めて誰か(例えばナギやマリアやハヤテとか)と恋に落ち、
永遠の愛の契りを結ぼう…としたときに、市役所に婚姻届を出したところで結婚できるのか?

…ということを検討してきたわけだが、まずロボットである13号にはそもそも権利義務の主体となるための資格、『権利能力』が無いことが問題となることが分かった。

ドラえもんもあと100年ぐらいで登場しようというこの輝かしい21世紀、日本の民法はこんな旧時代的なことでいいのか?
同性婚の可否だとかそんなことで家族法の進展は留まっていていいのか?
思い切って無生物との婚姻ぐらい認めてやってはくれないだろうか。
具体的にはロボットと人間の婚姻を認めることはできないだろうか。

そして、もしもロボットとの婚姻を認めようとすればどのような立法が必要なのか?

…というわけで、今回は立法的観点からロボットとの婚姻を可能にするために、まず『人でないものを人権の享有主体とする立法』について検討してみよう。



さて、前回述べたように、現在の日本の民法その他の婚姻に関わる法律では同性婚はもとより、無生物との結婚は想定されたものではない。

同性婚が想定されていないことは憲法24条第一項の規定ぶりから明らかであるとされる(婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し…としているため婚姻が両性、つまり男と女の間でなされるものだということを前提としている、と解される)が、では無生物との結婚はどうなのか?というと、これは法の想定外だとかそんなレベルではなく、大学のデータベースで論文を検索しても無生物との結婚についてその可否を論じた論文を発見できなかったから、そもそもそんなことを考えた人も珍しいようだ。私がこの分野のパイオニアであるということが言えるだろう。たぶん。

さて。パイオニアとしてこの問題における解決の方策を提示してみる。

まず、無生物についての権利能力を創設する立法を為さないことには、婚姻のような『契約』については、まったく問題の解決が進まない。契約など、権利義務の発生・変動・消滅を起こす行為をなす資格が権利能力であるためだ。よって、まずは無生物について権利能力を創設することについて考えてみよう。

前回述べたように、民法中で権利能力に述べた条文が民法第三条である。ここで規定されているのが自然人(実体のある“人間”)の権利能力である。

民法第三条
第一項 私権の享有は、出生に始まる。
第二項 外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。

さらに、民法第三四条は、法人(人や財産の集まりだと考えると分かりやすい)についても権利能力を認める規定をおいている。

民法第三四条
法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。

この規定によって、社団法人や財団法人が法人として雇用契約や贈与契約を法律上有効に為すことができるようになる。

ロボットも自然人ではないという点では法人と同じであり、この条文と同じような規定を創設すればロボットに権利能力を付与することができるのではないかと考えられる。

では、それは具体的にはどのようなものになるのだろうか。

まず立法に際して議論の争点となりそうなのは、どのような物(注)なら人でなくても権利能力を認めることができるのか、ということである。

理論的にはサルや犬にも権利能力を認める立法をすることも可能だが、今回の目的はロボットと人間との婚姻の可能性なので、ややこしくなりそうな動物の権利能力についての文章はまた別の機会にして…
ロボットに権利能力を認めるにあたってはどのようなロボットに権利能力を認めるか、という範囲画定の問題がある。ロボットの定義自体も難しいが、これもまたかなり難しいだろう。例えば、自動車組み立て用ロボットのようなものにまで権利能力の創設を認めるのは社会的妥当性に欠けるというべきだろう。だが、これを法律の言葉でどのように表現すればよいのだろうか?

考えられる表現方法として、ロボットに備わる人工知能の機能によって権利能力を付与の区別をすることが考えられる。この規定方式なら一定の機能の有無をメルクマールとしてどんなロボットなら権利能力が付与されるかが分かりやすくなる。

さらに、その機能についての細則は政令において定めることとしておけば、人工知能のように発展のスピードが速いものについても迅速に対応することが出来るようになるだろう。ただ、一度発生した権利能力について政令レベルで変更できることの妥当性というものがロボットの側から問われるかもしれないが。

具体的に法律の文章を起草すると、次のようになるだろう。

民法第三条の二
人工知能を有するロボットのうち政令で定めるものは私権を享有する。


ここでは民法第三条の二にロボットの規定を持ってきてみたが、別にロボットの権利能力について定める特別法を立法し、対応することも考えられる。そもそも自然人の権利能力に関する規定の二としてロボットの権利能力について規定するのも変な気がするし。

また、権利能力の創設のような重大な事項については非常に細かい読み替えや補充の規定が多く必要となるため(例えば人工知能とは何か、ロボットとは何か、といった定義規定も必要となるだろう)、条文の複雑化を避けるためにはその方が妥当かもしれない。


さて、この立法がなされればめでたくロボットに権利能力が認められることとなるだろう…だが、ロボットが婚姻を為すにはまだまだハードルがあるのだ。それは、ロボットが無生物であることに関わってくる問題であり、同時に人間の法律関係を読み解く際にも重要な問題の一つである。

それは、現在の法律では、婚姻をする際には男・女というペアでなければならないとされていることだ。

そして、ロボットは無生物なので、性別が存在しない。つまり、現在の法律ではロボットに権利能力を認める立法をしても、それだけではロボットと人との婚姻は不可能である。

この問題をどう乗り越えればよいのか?次回はこの点について検討しよう。



(注:民法上、生物であってもサルや犬は『物』である。ときたま「生き物を物あつかいするなんてひどい」なんて言い方をする人がいるが、これはただ単に法律の分類が『人・人以外』という形式を取っているから起こることであるため、文言上『物』として扱われているだけで、サルや犬などの動物は動物愛護管理法などでそれなりに手厚い保護を受けているので勘違いをなされないよう。)
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テーマ:同性愛・両性愛 - ジャンル:恋愛

コメント

前回の続き。
第5回ぐらいまで続くだろうか…?
しかし本当にこの記事のカテゴリをどこに入れればいいのか分からないな。
法律案はかなりこれでいいのか?と思わせられるところがあるだろうが、とりあえず民法の中においてみた。
でも特別法としたほうがよさそうだね。

  • 2006/11/13(月) 22:35:14 |
  • URL |
  • 超伝導ET #-
  • [ 編集]

このカテゴリの記事を読んでみたんだけど、やっぱり違う気がするぞ。
少なくともジャンルは『恋愛』じゃない気がする。

  • 2006/11/13(月) 22:38:21 |
  • URL |
  • e-co #-
  • [ 編集]

ロボットと結婚するための立法についてどれほどの需要があるのか、それが問題だ。

  • 2006/11/14(火) 00:50:56 |
  • URL |
  • 団藤 #-
  • [ 編集]

ロボットと結婚するための立法は確かに今は必要ないだろうけど、
ドラえもんみたいな未来が実現したら必要になるんだろうなあ。

今でももしかしたら『犬と結婚したい』みたいなことを言う人がいるかもね。

  • 2006/11/20(月) 19:36:09 |
  • URL |
  • ファンの一人 #-
  • [ 編集]

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