ナカノブひとりぼっち

(日常はあっけなくデストロイされちまった!)

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湊かなえ『告白』:私が選ぶ2008年度もっとも面白かった本

今年もたくさんの本を読んだ。だが、その中でもっとも面白かった本は?と聞かれれば、迷うことなくこの本だと言い切れる。湊かなえの『告白』(双葉社)だ。分野はミステリーである。

さて、この本はそのタイトルが示すとおり、登場人物が連続して告白をしていく…という形で構成されている。全部で6つの章からなりたっているのだが、そのひとつひとつが非常に優れた伏線を設定しつつ、そしてそれに解答を与えるという巧みな構成になっている。まったく、この本の構成については巧みという修飾語しか許されそうにない。

舞台は中学校だ。で、最初のシーンは…ああ、なんかネタバレしそうでなんかたまらない!『続きを読む』設定にしておこう!でも一応なるべく伏線はばらさないようにするので良かったら続きも読んでほしい。




続きを読む設定にした。うむこれで大丈夫だ…

舞台はさっきも書いたとおり中学校だ。最初の章は女教師の退職の挨拶から始まる。挨拶というより、告白なのだ。告白だと気づかされるのは少しページを進めてから。しかも、その告白がただならぬ意味を持っているという事に気づかされるのは、さらにもう少しのページを進めてからだ。

このはじめの章だけで、あまりにもミステリとして完成されていたような気がして…なんなら第1章だけでも話としては十分な気がして…次からどうなるのかまったく予想しかねるまま、読者は次の章を読むことになる。次の章は次の章で完成されており、しかもまた次の章では新たなことがわかってしまうのだろうなあと思わせられる仕掛けになっているのだ。そのため、また次の章、そのまた次の章へ、と読者は続章への衝動を高められる構成になっている。私がこの本を手に取ったとき、ちょっとだけ読んでから外出しよう、と思っていたのだが、本を置くことができず、本を外出先にも持ってゆき、電車の中などで読み通した結果、一時間ちょっとぐらいで一気に読んでしまった(本文は260ページ強ぐらいである)。文体は大体会話体が主なのですらすら読める、そして軽薄ではない。

そして、この本の特長として伏線が非常に巧みであることは先に書いたとおりだが…そのため、内容に触れないでこの本をほめようとするとかなり難しい。

ただ、この本を読み通した後での一抹の爽快感(のようなもの)はいわくいいがたい。ドラマツルギーとして一言でいえば、クソ生意気ながきんちょを先生がそれなりに私的制裁してすっとした、というものということもできる。なんかうすっぺらな分析だけど。

さらに言えば、この本には、読者を『誰かとこの本について語り合いたい!』という気分にさせる力がある。私がこの書評を書いているのも、この書評を読みおわった人と感想を言い合いたい、と思っているからだ。ぜひ読んでほしい、『告白』。


追記:ほかに今年読んで面白かった本としてはハダカデバネズミに関する本とかがあるけどそれはあまりにも毛色が違いすぎるのでここでは触れないでおくよ。
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コメント

でも、難をいうとしたら、最後の最後がちょっと?というかんじがないとはいえないところが問題かな。

  • 2008/12/30(火) 15:28:35 |
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  • 団藤 #-
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