ナカノブひとりぼっち

(日常はあっけなくデストロイされちまった!)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

なぜ綾崎ハヤテは既遂犯だといえるのか

前回の続き。ハヤテはなぜ既遂犯だと言えるのか。

では、より詳しくハヤテの行動を分析してみよう。
ハヤテは『誘拐未遂』を犯したと思っているようだから、まず、ここでの“誘拐”について述べよう。

ハヤテは身代金目的で誘拐を行ったわけだが、これについて、刑法は『近親者その他略取され又は誘拐された者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じてその財物を交付させる目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、無期又は三年以上の懲役に処する(225条の2第1項)』としている。

分かりやすく言えば、誘拐犯のうち、身代金を取ることを目的として誘拐を行った者がこの条文によって罰せられることになる。ハヤテがこの目的を有していたことは前に述べたとおり、明らかである。
よって、ハヤテの客観的行為が誘拐に当たるかどうかが問題になる。

ここで、誘拐とは、欺もう又は誘惑を手段として、現在の生活環境から他人を誘い出し自己又は第三者の実力的支配下に置くことをいう。
ハヤテが行った行為は、ナギを夜の公園に留まらせたのみで、ナギを場所的に移転させなかった。が、ナギが13歳の女の子であることを考えれば、監護者のいない夜の公園に一人で留まらせたことで、実力的支配を設定し終えたと考えるべきだろう。

ここで、誘拐の実行の着手とは誘拐の手段を講じたときであり、被誘拐者を自己又は第三者の実力的支配内に移した時に既遂となるのだが、ハヤテはナギを実力的支配内に移し終えているので、ハヤテは既遂犯ということになる(時たま勘違いをしている人がいるようだが、誘拐の既遂とは、身代金を要求したり、子供を監禁したりすることではない。その際は別罪を構成する)。

具体的に言えば、ハヤテの「僕は…君が欲しいんだ(人質として)」という言葉を発したとき、このときが実行の着手時期である。
ナギが「わ…わかったよ…」と答え、ハヤテがシャキーンとなったときに誘拐が既遂に達したということになる。ハヤテはナギの言葉を、実力的支配下に置かれることについて抵抗しないということを了承した、と解釈していたと考えられるためだ。よって、このときに実力的支配の設定が完成したとすることに問題はないだろう(…しかしシャキーンってどういう効果音なんだ…)。

なお、身代金目的誘拐は、非親告罪である。

残念ながら、ハヤテの行為が既遂だったことは確かなようだが、それではなんだかハヤテがかわいそうなので、次回はいくつかハヤテが責に問われないような理論を考えてみよう。
スポンサーサイト

コメント

次回は誘拐の違法性阻却事由としての同意あたりについて書いてみるよ。

  • 2006/10/29(日) 13:31:12 |
  • URL |
  • 超伝導ET #-
  • [ 編集]

『シャキーン』って…なんだろう。
害意をむき出しにした効果音なんだろうか…

  • 2006/10/29(日) 13:32:17 |
  • URL |
  • ファンの一人 #-
  • [ 編集]

今調べてみたら単行本一巻の29ページ、27ページで『シャキーン』が出てきている。
どっちも悪そうなハヤテが描かれてるのでシャキーンは害意のあるシーンの効果音で当たりかな。

  • 2006/10/29(日) 13:34:19 |
  • URL |
  • ファンの一人 #-
  • [ 編集]

>ハヤテはナギの言葉を、実力的支配下に置かれることについて抵抗しないということを了承した、と解釈していたと考えられる

ここは大きな論点になりうる事実認定だね。

  • 2006/10/29(日) 19:19:53 |
  • URL |
  • 団藤 #-
  • [ 編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2006/10/29(日) 19:20:25 |
  • |
  • #
  • [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://magides.blog81.fc2.com/tb.php/6-f72ab2c7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。