ナカノブひとりぼっち

(日常はあっけなくデストロイされちまった!)

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誘拐既遂犯綾崎ハヤテへの弁護 結論として「無罪」

さて、前回に続いて今回も元気にハヤテの弁護をつづけよう。

前回の『ハヤテの行為はそもそも誘拐を構成しない』説は若干の無理があるようだったので、今日はより現実的な論理を構築しよう。
とにかく家裁での無罪や検察での不起訴という結論にもちこむのだ。

誘拐犯が、被誘拐者を公訴が提起される前に安全な場所に解放した場合、刑が減軽される(228条の2)。ハヤテはどうも、電話で身代金をせしめるのに失敗して以降、誘拐をあきらめたように見える。これはナギの解放に当たるだろうか?
ここで、刑法228条の2では、“安全な場所”に解放することが求められているのだが、ハヤテの行為は“安全な場所での解放”といえるだろううか、ということが問題になる。

まず、“解放”とは、被誘拐者に対する実力的支配を解くことを言うが、ハヤテはマリアさんからナギの所在を聞かれてシラを切っている(マリアさんは『マリア』とは呼びにくいなあ…)。これはナギへの実力的支配の一環といえるだろう。しかし、その後ハヤテは命をかけてナギを助けに行ったりしているのだから、ハヤテの実力的支配はマリアさんに話しかけられてからナギを助けに行くまでの間に終結しており、解放が行われたと考えるべきだろう。

漫画のストーリーの中からその実力的支配の終了時期を決定できる場面を挙げるとすれば、ハヤテがマリアさんに『実は!!』といいかけた場面が挙げられるだろう。コミックス第1巻44ページ第2コマ目である。このコマの後、ハヤテはマリアさんに自分の誘拐行為について自白し、マリアさんにナギを引き渡そうとしたことが考えられるためである。被誘拐者の保護者への引渡しは解放にあたるとされている。
実際にはナギが別の誘拐犯に誘拐されてしまったため、この時点では引渡しは出来なかったわけだが、ハヤテによるナギへの実力的支配が場所の移転を伴うものでなかったことに鑑みれば、ナギの解放もまた、主観的要素の比重を重く見てもよいだろう。ハヤテのこの行為を解放のメルクマールとしてもよいのではないだろうか。
さらに、その後ナギを助けにいくため命をかけて誘拐犯を追ったりしているのだから、既にこの時点には少なくとも実力的支配もその意思もなくなっているとして問題は無いだろう。

次に、ナギを“安全な場所”に解放したかどうかが問題になる。ここで、ナギがその後実際に誘拐されていることから、安全について問題があったともいえるかもしれない。しかし、社会通念上、誘拐犯が解放した子供が、その直後に再び別の誘拐犯に誘拐されるとは考えにくく、やはりハヤテがナギを支配下に置こうとする意思を無くしたその時点(先述の具体例でいえば、マリアさんに自白をしようとした時点)で解放が安全な場所にて行われたものと考えていいだろう。通説も、「漠然とした抽象的危険」があっても、安全性に欠けるとすべきでない、としている。
よって、ハヤテは安全な場所での解放を行ったと認められ、刑が軽くなることと思われる。

さて、この主張でめでたくハヤテの刑が減軽されたとしても、まだ安心はできない。なんといっても、身代金目的誘拐罪はかなり罪が重いのだ。ここは、かなり寛大な情状酌量を求めることにしよう。

なお、参考のために述べれば、犯罪の情状とは、その犯罪に関する一切の情状を言い、犯罪事態の外部的事情及び内部的事情のほか、犯罪後における行為者の後悔、被害の弁償などの条項の全てを含む概念である。

そして、ハヤテほど情状酌量の余地のある犯罪者も少ないだろう。思いつくままあげてみると、
・問題のある家庭に育った。
・極貧にあった。
・親に売られた。
・行くあてもなく、絶望していた。
・初犯であった。
・衝動的な犯行であり、計画性は乏しい。
・犯行に及んだことを後悔している。
・法益侵害の度合いが、きわめて軽い。
・被害者(ナギ)を、命を懸けて守ったこともある。
・被害者は、被害を認識していない。
・犯行後、更正している。
こんなに酌量の余地があるのは珍しいってほど、減軽事由があるといえるだろう…

おそらく、仮にハヤテの犯行が明らかとなって、さらに検察に送られてしまっても、こんな人間を起訴する検察官もいないはずだ。万が一、検察で可罰的違法性が認められても、少年でもあることだし、裁判段階では可罰的違法性は無い、として無罪となることだろう。

だから、結論としてはハヤテが裁判で有罪とされることはない、という論理が構築できたことになる。
いやあよかったよかった。ファンとしてうれしい。
無駄に心配をしていたともいえるだろうが。
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テーマ:ハヤテのごとく! - ジャンル:アニメ・コミック

コメント

いやあやっとこのシリーズが終わったよ。
長かった…
たぶん誰も求めていないシリーズなんだけどな。

  • 2006/11/01(水) 10:34:15 |
  • URL |
  • 超伝導ET #-
  • [ 編集]

結論として無罪を導けてよかったじゃないか。
しかしハヤテって更正してるっていおうとしても、まだ3ヶ月ぐらいしかたってないんだからなあ。
不安定な立場だ。

  • 2006/11/01(水) 18:43:09 |
  • URL |
  • 団藤 #-
  • [ 編集]

少年なら殺人犯でも検察へ送られないことがあるってんだから、こんなに法益侵害の度合いが低かったら
たぶん有罪とはされないだろうね。

  • 2006/11/01(水) 18:53:01 |
  • URL |
  • ファンの一人 #-
  • [ 編集]

この小難しいシリーズを読んでいると頭が良くなってしまった気がするよ。
「脳を鍛えるへりくつ」みたいなゲームのアイディアが浮かんだな。
法律論がへりくつだってんじゃないけど。

  • 2006/11/01(水) 19:56:03 |
  • URL |
  • e-co #-
  • [ 編集]

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